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学習会記録(第218回)


日時:2014年7月18日(金) 18:30〜20:00
参加者:6名
内容:「ビブリオバトルって なんだろう?」 
発表者:益井 博史(ビブリオバトルふしみ 代表 ビブリオバトル普及委員)

発表者の紹介
・伏見の雑貨屋兼まちづくり会社で勤務
・大学時代読書にハマる(3年間で600冊くらい)
・2013年8月、大学図書館主催のビブリオバトルに初参加
・同年9月、大学生の全国大会予選会開催のため「ビブリオバトルふしみ」立ち上げ
・同年10月、ビブリオバトル普及委員会に加盟
・同年12月、「ビブリオバトル首都決戦2013」本戦出場(準決勝敗退)
・月に1度、主に伏見のどこかでビブリオバトルを開催

ビブリオバトルとは
・ビブリオバトルの紹介
 2007年に京都大学で考案された競技型の書評会
 キャッチコピー「人を通して本を知る 本を通して人を知る」
 2012年 Library of the Year 大賞受賞
・「ビブリオ」…「書籍」を表すラテン語由来の言葉
 知的書評合戦「ビブリオバトル」
・公式ルールは次の4つ
 @発表参加者(バトラー)が読んで面白いと思った本を持って集まる
 A順番に一人5分間で本を紹介する
 Bそれぞれの発表の後に、参加者全員でその発表に関するディスカッションを2〜3分行う
 C全ての発表が終了した後に「どの本が一番読みたくなったか?」を基準とした投票を参加者全員一票で行う。
  最多票を集めたものを『チャンプ本』とする。
 ※ビブリオバトル公式サイト参照
・ビブリオバトルの広がり(ビブリオバトル普及委員会事務局調べ)
 開催大学数 189大学
 公立図書館 121館
 開催確認都道府県 47都道府県全て
 新聞・雑誌・テレビ・ラジオ報道 300回以上

ビブリオバトルの機能
・「いい本が見つかる」良書探索機能
 国内で1年間に刊行される本は約8万冊
 とうてい読み切れない
 どの本を選べばいいのか?
 本を選ぶアプローチの1つになるのがビブリオバトル
・「スピーチの訓練になる」スピーチ能力向上機能
 5分間、観客の前で話すという非日常的な経験
 レジュメやスライドを使わず「読みたい!」と思わせるためには、話の構成など工夫する必要がある
・「お互いの理解が深まる」コミュニティ開発機能
 書評という形を通して、自分の考えや意見を主張する機会になる
 発表者の隠れた人となりや個性が観客に伝わる
※谷口忠大著『ビブリオバトル本を知り人を知る書評ゲーム』より

ビブリオバトル開催のススメ
・ビブリオバトルふしみ
 設立:2013年9月9日
 メンバーは14名(7/17現在)社会人:3名 学生:11名
 設立以来毎月一度、またはそれ以上ビブリオバトルを開催している(のべ13回開催)
 他団体とのコラボ企画が多いのが特徴
 関西で今もっとも若さと勢いがあるビブリオバトル団体(自称)
・ビブリオバトルふしみの歴史(抜粋)
 2013年9月29日 ビブリオバトル首都決戦予選会@伏見青少年活動センター
 2014年1月13日 ビブリオシネマフェア@元・立誠小学校(まなびや実行委員会と共催)
 2014年2月21日 テーマ:大 @Cafe Daiei 関西大会の予選会も兼ねる
 2014年3月29日 テーマ:水 @伏見青少年活動センター 伏見まるごと博物館と共催
 2014年6月14日 テーマ:淀・納所 @淀・納所 ピアーズンピアーズのまち歩き企画とコラボ
 2014年7月12日 テーマ:△ @伏見青少年活動センター
・図書館でビブリオバトルを行うには
 例1.奈良県立図書情報館
 公立図書館として全国初のビブリオバトル開催。
 2011年から月1回(おもに第3土曜日)開催。
 7/19(土)には43回目のビブリオバトル(テーマ:妖怪)
 図書情報館のバックアップのもと、利用者からなる「奈良県立図書情報館ビブリオバトル部」が運営。
 例2.京都市中央図書館
 2013年4月20日、「中学生ビブリオバトル」を開催
 11月4日には中学生と大人との「異世代混戦バトル」も開催
 未だ定期開催には至らず…

ビブリオバトル運営のポイント
・発表者(バトラー)集め
 とても大変。初めは身内をかき集める、もしくは「図書館員同士のビブリオバトル」にしてしまう
 定期開催していけば認知度が上がり、初めは観戦者だった人も発表してくれるようになる
・マンネリ化させない
 同じスタイルで何度もやっているとマンネリに陥る。変わったテーマにしてみたり、場所を変えてみたり(屋外など)、他のイベントとコラボしてみたりすると、参加しても運営していても楽しい。

司会者のポイント
・発表前の雰囲気をあたためる
 発表者・観戦者双方の緊張を解くためにアイスブレイクも効果的
・質問を出しやすくする
 質問はなかなか出ないもの
 誰も手を挙げなければ司会者が質問する
・発表者をケアする
 発表中立ち往生してしまったり、想定外の質問で沈黙してしまった場合は最低限の助け舟を出す

これからのイベント
・第8回ビブリオバトルin伏見
 日時:8月24日(土) 14:00〜15:30
 場所:ふかふか家京都市伏見区深草直違橋2-435-3 京阪藤森駅から徒歩5分
テーマ:ちびっこ
・ビブリオバトル京都決戦!
 ビブリオバトルふしみでも予選会を開催!
 今年の京都は「ビブリオバトル」がアツい!!
 例年、首都決戦開催を支援していた猪瀬直樹知事が辞任して今年の開催が危ぶまれたが、読売新聞主催により京都で開催されることになった。

ミニ・ビブリオバトルの実演(今回はひとり3分で実施)
・祖父江→ 木簡学会編『木簡から古代がみえる』(2010)岩波書店
・酒井→ 村山由佳著『おいしいコーヒーのいれ方 キスまでの距離』(1994)集英社
・藤原→ 金庸著『射G英雄伝』(1999)徳間書店
・齋藤→ 柳田国男著『遠野物語』(1943)
・若林→ 平沢一著『書物航游』(1990)新泉社
投票の結果、藤原の『射G英雄伝』がチャンプ本となった。(投票は少人数のため指さしで行った。)

質疑応答(意見交換)

Q、「ビブリオバトルふしみ」はどのようにして共催者を探すのか?
A、特にこちらからは探していない。まなびや実行委員会との共催は京都新聞で紹介されたことがきっかけ。人同士のつながりがきっかけということが多い。

Q、「ビブリオバトルふしみ」の14人のメンバーの役割分担について。
A、チラシ作成や司会、広報を分担しているが、代表一人でやってしまうことも多い。
 メンバーの連絡はメーリングリストで行っている。

Q、ビブリオバトル首都決戦の予選会を開催したきっかけは?
A、自分が大学の予選会に参加して一位になったにも関わらず、実は予選会の要件を満たしていなかったため、参加するために再度自分で予選会を開催した。





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