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学習会記録(第200回)


日時:平成24年12月13日(木)
参加者:18名
内容:「200回目を迎えて、過去を振り返る」
発表者:柴田容子(京都府立図書館)
     山下ユミ(京都府立医科大学図書館)
     藤原直幸(京都府立総合資料館)


第1回(1993年10月)から200回までの京都図書館情報学学習会発表一覧を基に世話人の三氏より発表があった。

@『設立の頃からを振り返って』柴田

はじめに

・設立に関わった者として、20年にわたり200回まで続いたことへの驚きがある。会場である府立医科大学附属図書館に感謝。
・他の医科系図書館との勉強会はあったが、同じ京都府立内で人事異動もある5館の中では交流が少なかった。
(5館=府立図書館、総合資料館、府立大学附属図書館、府立医科大学附属図書館、議会図書室)
・医科大図書館から総合資料館への異動後、まず準備会を立ち上げた。
・当時の附属図書館事務長の快諾により会場が決まる。自分が同じ立場だったらすんなりOK出せたかどうか。
・事前の打ち合わせや記録作成のため世話人が集まる場所探しには苦労があった。他機関や個人の家を利用したこともある。

概要にこめた思い(概要:http://kyotolibrarian.web.fc2.com/gaiyou.html

・初回に作成した概要は現在に引き継がれている部分が多く、基本的な部分と場所は20年変わっていない。
・項目2 1回完結でゼミ形式。発表30分質疑60分としていた。
自分が興味をもったことを自分で考え、自分で調べ、限られた時間の中でまとめて自分のことばで話すという練習が大事だと思ったのでこのような設定をした。またそれに対して参加者と等身大の質疑をしながら深めていく、ということを意図していた。ただ、発表者により30分にまとめずに、延々と話し続ける方もいらっしゃったが、それも個性かな、と考えた。
・項目4 発表の中身・方法とも発表者の自由。
・項目5 発表に使用できる機器(スライド、OHP、VHSビデオ等)からも当時の時代背景がうかがえる。
・項目7・8 無理に存続しようとしないところや、参加者の所属は問わないことも継続につながたのかもしれない。
・発表は、決められた時間で話す練習になるし、人前で話すためには調査しなければならず、さまざまなスキルアップに役立つ。
・参加した人の情報交換の場でもある。

100回までを振り返って

・パソコンもワープロも一人一台は無い当時、記録は希望者に切手を貼った封筒を用意してもらい毎回郵送する方式だった。
・その当時は聞いたことも見たこともなかった“インターネット”“ホームページ”“アウトソーシング”など今から思うと時代を先取りした発表が目に留まる。
・存続についてのアンケートをとったこともある。
・発表の記録を残すことも重要。
・IT勉強会などにも平行して参加し皆で研鑽を積んだ。
・今回過去に発表した方に連絡を取ったが、特に自分の発表した内容は覚えていて当時の思い出話も多く出た。皆さん200回続いていることに驚いておられた。
・本当に、いろんな館種のいろんな方たちに支えてもらい、続いてきたと思う。改めてお礼を申し上げます。


A『京都図書館情報学学習会200回記念「勉強会のススメ〜発表しよう!〜」』山下

世話人を経験して

・発足から現在まで17人の世話人がいる。
・世話人の役目は企画、広報、記録等で時間的な制約があることや発表者探しの苦労はデメリットかもしれない。
・メリットとして、企画能力・発表のマネジメント能力アップ、他部署・他機関の方とのコミュニケーションがある。
・新人にはありがたかった。
・発表者がいない場合自ら発表する機会もある。これもスキルアップにつながる。
・若い世代だけの勉強会が多々ある中、この学習会は新人からOBまで幅広い年代の参加者があることも特徴である。

印象に残る発表

・海外での活動報告に刺激を受けた。
・話し方や配布資料の作り方などプレゼンテーションの勉強になった。
・尊敬する方を招いたことへの感動。

発表しよう!

・漫然と参加するだけでなくまずは質問するところからはじめて、次に自発的に発表してみる。
・発表することにより参加している感覚が強まり、発表者同士の交流も深まる。
・他の勉強会での発表にもつながる。
・発表の先にあるもの。情報をつくる→伝える→使う。
・欲しい情報が見つからないことがある。振り返って、自分が調べたことは残しているか。
・自信が無い、いい時期がきたら…と思っている方へ。「発表するのは今」と言いたい。
・つたない言葉でもその時しかできない内容がある。そして実行した経験を後に続く人にシェアできるよう情報を残すべき。

楽しくスキルアップするために

・認定試験・検定試験を利用した自己研鑽。
・やる気、個人の努力に頼らず仲間と共にコミュニティラーニング。
・必要なことを学べる場がなければ自分で勉強会を始める。
・図書館関連団体への参加に始まり、企画することもを楽しんでみる。


B『200回を迎えて、過去を振り返る Part3 131回から現在まで』藤原

学習会を振り返って

・150回くらいまでは身近な知人や、世話人自ら発表ということも多く大会や研修の報告も目立った。
・仕事関連でつながりのできた製本工場の見学も行った。
・154回の他機関の勉強会との交流が参加者増のきっかけともなり共同イベントへと発展していった。
・博物館関係の発表から参加者の職種の幅も広がった。
・発表者は世話人の人脈に頼るところも大きいが、つてはなくてもHP上の情報をたよりに発表依頼をしたこともある。
・発表資料を見た出版社から発表者への執筆依頼があるなど、活動の場が広がるケースもある。
・京都の公共図書館員の集まりだったのが、館種を超えて人が集まり発表内容も多岐にわたるようになった。

発表記録からの考察

・参加者の数は2005〜2009年は減少しつつあったが、ここ3年はそれまでの人数に戻っている。
・世話人をはじめ、何回も発表している方もいるが、全体でみると発表者が偏っているとはいえない。

学習会の広報

・2009年5月頃より学習会の広報は個別メールからメーリングリストへ。
・同時期にホームページを立ち上げ。許諾を確認し過去の配布資料と記録を公開。
・ホームページを見て新たに参加してくれた方もいる。
・メーリングリストの利用で他機関のイベント情報も共有することができるようになった。

今後の学習会について

・世話人の体制をどうするか。現在は同じ職場なので連絡の取りやすく少人数ならではの機動性がある。
・世話人を引き受けるのは心理的ハードルが高いかもしれないが、実際やってみると自分にプラスになることが多い。
・ツイッターやユーストリームによる情報発信も取り入れ始めたが軌道にのせるには世話人のスキル不足等の課題が残る。
・継続することで信頼も生まれ次の企画へとつながる。

参加者より

・府立医科大学図書館も20周年を迎えたところ。開館と同時期にこの学習会は歩み始めた。
・夜間開館している館の職員が参加しずらいのが残念。
・様々な図書館系の勉強会があるが200回続いているのは他にないのではないか。









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