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学習会記録(第149回)

日時:2007年10月14日(日)
出席者:13名
内容:「京都市学校歴史博物館見学」

○京都市学校歴史博物館の概要
・場所:下京区御幸町通仏光寺下る
・建物は元開智小学校。玄関は成徳小学校の車寄せを移築したもので、国の有形文化財に登録されている。
・常設展示のほか、3ヶ月ごとに年4回企画展を開催(所蔵品展と学校史をテーマにした企画展を交互に開催)。
・学校の統廃合が進む中、預かる美術品が増えている(明治期に美術教育に力を入れていた歴史から、卒業生からの寄贈品が多い)。
・地域との交流が盛ん。
・収蔵庫は教室を転用。現物資料・書物・軸物を3階、美術品を2階で保管している(湿温度管理、ガス消火体制)。

[常設展示]
・第1展示室(元雨天体操場)で、明治期から現代までの京都の小学校史、番組小学校に関する資料、各時代の教科書・教具、学校給食の変遷等を展示
・小学生用のリーフレット(3,4年生用/5,6年生用)を各コーナーに設置
・教科書の部屋…明治の和綴本から墨塗り教科書、検定教科書まで収集。国定教科書は個人寄贈が多数

[企画展示:『なんで?』から始まる科学のこころ(7月20日〜10月15日)]
・京都市立学校で使われた、明治期からの実験器具や教科書を時代を追って展示。発電機を用いた実験用具、精巧な標本や剥製など、京都における科学教育の水準の高さをうかがわせる内容となっている。
来館者による体験コーナーの工夫もされている
・明治期における「問答」「博物」「物理」等の教科書
・島津製作所製の実験器具
・「京都理科研究会」の紹介
・昭和50年代の移動式プラネタリウム(5年生対象に各小学校をまわって上映)での上映会
・旧京都市立第一商業学校と旧堀川高等学校で所蔵されていた実験器具(現在も使用に耐える器具については、ビデオ映像で実際の実験を再現して紹介)

〔感想〕
 京都市の小学校教育の歴史が深く理解できる博物館である。時代ごとのの教科書や給食の模型など、どんな世代の人が来館しても楽しめる展示内容であった。各コーナーに小学生向けの展示説明リーフレットが配置され、子どもも学びやすい工夫がされている。ボランティアによるガイドなど、来館者に対するきめ細かい対応が印象的であった。



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